ペットが病気・要介護になったときこそ、飼い主さんには休んでほしい

ペットが病気になったり、加齢により介護が必要になったりするのは、ペットと暮らしている人であればいつか通る道です。

ペットをかわいがっている方であれば、懸命にケアに当たられることと思います。

 

しかし、この一生懸命さが飼い主さんに思わぬ影響を及ぼすことがあるのです。

目次

病気、介護が必要になったことへの精神的ショック

ペットと暮らしていれば、いつかペットが病気になったり、介護が必要になるというのは考えたことがあるのではないでしょうか。

 

頭の片隅でいつかそれはやってくると分かってはいるものの、いざ現実問題として突きつけられると想像以上にショックは大きいものです。

 

一体先はどうなっていくのだろう?

これからどうしたらいい?

何をしてあげられるのだろう

 

頭のなかを将来への不安や心配がぐるぐると渦巻きます。

 

特に病気の場合は、治療法を選択するという精神的な負担も強まります。

言葉の話せないペットたちに代わり治療法を選ばなければならない、という立場に多くの飼い主さんが悩みます。

 

本当にこの治療はこのコのためになるのだろうか…

獣医師がすすめる治療法で本当にいいのだろうか

 

かわいいペットが病気や介護が必要になったというショック状態のなかで、選択をするという行為はますます精神的な消耗を加速させます。

通院・介護による身体的負担

精神的なショックと同時に見過ごしてならないのが、身体的な負担です。

 

特に介護では、大きな問題となります。

ペットが 大きいほど、介助するための力が必要になり、体力を消耗します。

腰や膝を痛めてしまう飼い主さんも少なくありません。

 

また、犬に多いのですが、ペットが認知症になった場合は夜泣きをすることがしばしばあり、そうなると飼い主さんは十分に睡眠がとれず、万年寝不足の状態に陥ってしまいます。

 

動物病院に通うというのも案外疲れるものです。

ただ待つだけ、座っているだけのように見えて、どこか緊張した状態でペットをなだめながら時間を過ごすのは地味に体に効いています。

 

ペットの状態によっては、毎日点滴をしなければならないこともあるのですが、かわいいペットのためとはいえ通院による体への負担は相当なものになるでしょう。

治療・介護による経済的負担

病気や介護では何かとお金が入り用になってきます。

 

病気の場合は、薬や治療、手術の費用。

介護の場合は、オムツ、マット、カートなどの諸々のグッズ。

 

資金が潤沢にあり、金銭面で心配がないというのであればよいのですが、なかなか現実的には難しいもの。

やり繰りをしながら治療費や介護用品にお金を当てることが多いのではないでしょうか。

 

そうなるとやはり、先がわからない経済的負担というのは心配になるものです。

 

これからどれくらいお金がかかるのだろうか

どれくらいこのコにかけてあげられるのだろうか

 

「かわいいペットのためにできるだけしてあげたい」という気持ちと現実的な金銭面の間で悩みが尽きません。

金銭的な悩みは、やがて精神的な負担へとつながっていくのです。

こんなときだからこそしっかり休もう

これまで見てきたように、ペットが病気になったり介護が必要になると飼い主には精神的、肉体的、経済的な負担がどっと押し寄せます。

 

どれもペットと暮らしていれば避けては通れないものですが、この負担をぜひ甘くみないでいただきたいのです。

 

愛情深い飼い主さんほど、家族同様のペットのためにできるだけのことをしなければと自分を追い込み、知らずしらずのうちに無理をしてしまうものです。

そして知らぬ間に、疲労がじんわりと体を蝕んでしまいます。

 

この時間をかけてたまった「蓄積疲労」が怖いのは、体だけではなく心にまで影響を及ぼしてしまうところです。

疲労状態が長く続くと、いわゆるうつと呼ばれる状態にまでなってしまうこともあるのです。

 

ですから、深刻な病気や長期にわたる介護が必要なときこそ、ぜひ飼い主さんはご自分自身を大切し、できるだけゆっくりと休息するのを心がけていただきたいのです。

 

もちろん、ペットが病気であったり介護を必要としているなかで、ペットから離れ休息をとるというのは簡単ではないでしょう。

 

しかし、短期間ならば疲労を乗り越えられても、長期的に見ると疲労を無視するのはご自分自身だけではなくペットのためにもなりません。

 

休息をとるための案の一つとして、ご自分自身を休めるために外部のサービスを積極的に利用してみるという手があります。

 

動物病院やペットホテル、ペットシッターサービスを利用して世話から離れる時間をつくったり、話をする相手が必要なときは獣医師もしくはカウンセラーなどに頼るのも良いでしょう。

 

ペットの状態によっては、そのようなサービスの受け入れが難しい場合もあるでしょう。

そのような場合は、家族同士で時間を融通してお互いに休息を取れるようにしたり、あるいは問題のない範囲でケアの省エネ(手抜き)をするのもいいかもしれません。

 

もしかすると、このような提案を試すことに罪悪感を覚えるこころ優しい飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

 

しかし私が思うに、飼い主さんが心穏やかでいてくれるのが何よりもペットは嬉しいのではないでしょうか。

 

ですから、何よりもまずあなた自身をいたわってください。

ペットから目が離せるときは、少しでも寝たり、リラックスできることをして、ご自分を甘やかしてください。

そして、体や心を少しでも回復させ、またやさしい笑顔をペットに見せてあげてください。

 

それが大切なペットのためになり、ペットも望んでいることだと私は思っています。

まとめ

いかがだったでしょうか?

病気や介護とは長期間付き合っていく必要があります。

ペットとよい時間を過ごすためにも、まずはご自身を大切にすることを忘れないでいただければと思います。

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