昭和レトロなお店の看板猫さんに癒される写真集【吾輩は看板猫である】

ルーニー
今回は【吾輩は看板猫である】を紹介するよ


ポポ
「看板猫」っていう響き、私は好き♪
誰しもが認める猫ブームの昨今、猫の写真撮影を趣味としている方、SNSであげられる猫たちの写真を眺めるのが楽しみという方も多いはず。
そんな猫写真好きさんにおススメしたいのが、今回ご紹介する【吾輩は看板猫である】です。
こんな方におすすめ
  • 猫の写真を見て癒されたい
  • レトロなもの、雰囲気が好物
  • ひとと猫の日常風景を眺めるのが好き

目次

吾輩は看板猫である 文藝春秋

編集者・ライターを超え、マルチに活躍中

筆者は編集者・ライターとしてだけではなく、『だし愛好家』、『高校野球ブラバン応援研究家』としても知られる梅津有希子さん。

女性誌で企画された『街の「看板ネコ」を訪ねて』というコーナーが人気を呼び、それがきっかけで追加取材、書籍化となったのが、今回ご紹介する【吾輩は看板猫である】です。

 

どのページを開いても、どこか懐かしさを感じる普段着の看板猫がいっぱいの一冊です。

昭和レトロ×猫

書中では、東京・神奈川の看板猫がいる昭和レトロなお店が、商店街、飲食店、雑貨店と3つの章に分かれて紹介されています。
撮影ウラ話が書かれた『撮影顛末記』によると、追加取材の途中でテーマが「昭和レトロな店」になったとのことですが、昭和レトロと猫の組み合わせって、個人的に最強だと思っています。
猫ののんびりとしたマイペースな雰囲気と、昭和レトロの店が醸し出すどこか郷愁が漂う空気感。
切っても切れない最強タッグではないでしょうか。
どのお店も、レトロ好きな私から見るとたまらない雰囲気です。
猫と一緒にうつった店主である飼い主さんたちも皆、穏やかでいい表情。
少しほの暗い店内や店先に佇む猫の姿は、あくせくとしない緩い空気感が感じられ、見ているだけで癒されます。
本が発行されてから時間が経っていることもあり、調べてみると閉店したお店もあるようで、非常に残念です。

セリフ、コメントが秀逸

この【吾輩は看板猫である】に掲載されている猫たちの写真は、いわゆる『カワイイ』写真ではありません。
いつもの日常を切り取った、いつもの表情。
だから、キラキラした瞳とか特別な仕草とかは出てきません。
でも、それがいいのです。
余所行きでない猫の素顔がとてもいい。
寒くなる季節に猫待ちをしたり、張り込んだりして撮影したとのことで、苦労が偲ばれます。
その写真に添えられるセリフ、コメントがまた秀逸。
「あ~、そんなことを言ってるかも」と思うような、くすっと笑えるセリフが満載です。
実にユーモアに富んでいて、疲れた心が癒されこと間違いないでしょう。
中でも私がお気に入りなのは、『あなたの街の耳より情報館』というページ。
お店の紹介が昭和ポスター風に仕立てられているのですが、キャッチーな文句と写真がいい感じなのです。
どこまでもレトロを貫いているところに好感が持てます。

まとめ

『撮影顛末記』のチャー君の件を読んで、思わず泣いてしまいました…

少しずつ失われていく昭和の風景を猫とともに記録した、ある意味貴重な本といえるかもしれません。

できれば電子書籍ではなく、ページを繰るときの紙の質感を感じながら、ゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。

おすすめのコラム