動物と暮らしていると、必然的に発生するのが動物病院とのお付き合い。
予防接種や検診の時にだけという方、毎週のように通う方と、お付き合いの仕方もそれぞれだと思います。
セカンドオピニオンという言葉が浸透し、そのメリットや必要性は認識されているものの、いざとなるとかかりつけの先生に悪いと思ってしまう飼い主さんは少なくないようです。
先生に申し訳なく思う必要はない
「先生の診断を信用していないと思われてしまうのではないか」
「今後診察をしてもらうのが気まずい」
などと気を使っていませんか。
しかし、例えば、以下のような状況の場合、セカンドオピニオンのために別の動物病院で診察を受けるというのは、むしろ必要だと私は考えます。
・なかなか病気が良くならない場合
・手術が必要な場合
・長期にわたる治療や服用が必要な病気と診断された場合
獣医師に遠慮をする必要性はありません。
プロとしての誇りを持った誠意ある獣医師であれば、セカンドオピニオンを快諾してくれるでしょう。
なかにはセカンドオピニオンの話を切り出されると自分の診断を否定されたと怒り出す獣医師もいるかもしれません。
しかし、理由をきちんと話をすればほとんどの獣医師が受け入れてくれるはずです。
内心では面白くないかもしれませんが・・・。
セカンドオピニオンはどうやって受ける?
セカンドオピニオンを受ける時には、かかりつけの獣医師から血液検査やレントゲン画像などの検査データをもらい、それを持参して別の動物病院に行くことがおすすめです。
そうすると、再度検査をする必要が少なくなり、費用が安くすむだけではなく、ペットへの負担も軽減されます。
もし、かかりつけの動物病院で「セカンドオピニオンを受けたい」と言いづらい場合には、費用はかさんでしまいますが、検査を新たに受け直しましょう。
病気が長引いており、治療をしている途中でセカンドオピニオンを求める場合には、これまでの症状や治療の経過を記録してあると便利です。
その際には、
- 症状の経過
- 受けた検査、診断の内容
- 治療内容、服用中の薬
などを時系列でまとめてあると、セカンドオピニオンの獣医師の診断の助けとなります。
特に、お薬を飲ませている場合には注意が必要です。
動物病院によっては『おなかのお薬』など、飼い主さんにわかりやすい表現で処方されることがありますが、それではどのような目的でどんなお薬を処方されているかを判断することができません。
薬の飲み合わせの副作用などを避けるためにも、薬を処方された場合には、薬の名前を正確に聞いてしっかりメモしておくことがおすすめです。
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セカンドオピニオンを受ける前にまずは相談を
セカンドオピニオンを受けようかと迷う時は、命にかかわる病気などが多いのではないでしょうか。
ここで気を付けたいのが、より良いオピニオンを求めて動物病院を何件も渡り歩かないということです。
大切なペットのためにできるだけのことをしてあげたいという飼い主さんの愛情は理解できますが、動物病院を求めてフラフラすることは必ずしも治療に良い影響を与える訳ではありません。
あちこちの動物病院をさまよい歩くと、治療の開始が遅れたり、方針が定まらず中途半端になったりする可能性があります。
かかりつけの動物病院で診断に疑問、不安があれば、まずはその気持ちをかかりつけの獣医師に率直に伝えるということが大事なのではないでしょうか。
獣医師の診断に対する不信感、病気に対する不安感からセカンドオピニオンを求めたくなることもあるでしょう。
しかし、そのような気持ちに囚われ、冷静な判断を欠いては、結果的に飼い主さんだけではなく、大切なペットも辛い想いをしてしまいます。
不安なことがあれば、かかりつけ獣医師とじっくりと話をする。
セカンドオピニオンのことを検討するのは、それからでも遅くはないと思います。