高齢者とペットにまつわる不安や問題を解決するためのヒントがいっぱい【いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~】

ルーニー
今回は【いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~】を紹介するよ


ポポ
『しまう』って、何かしら?

ペットとの生活は人の心を満たし、生きがいをもたらします。

しかし、楽しいことばかりではありません。

自分が病めるときも健やかなるときも、ペットの世話、健康管理をし、最期まで看取る必要があります。

そのためには少なからず、お金もかかります。

飼い主の年齢が比較的若いときには問題にならなかったことでも、高齢になると改めて考えなくてはいけないことがあります。

そのような、高齢になったときのペットとの暮らし、問題点について参考になるのが、今回ご紹介する【いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~】です。
こんな方におすすめ
  • 自分が高齢になってもペットと暮らしたい
  • 身内にペットを飼育している高齢者がいる
  • 『高齢者とペット』の問題について関心がある

目次

いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~(小学館

著者は熊本地震で積極的活動をされた獣医師

著者は、竜之介動物病院(熊本市)院長の獣医師・德田竜之介さんです。

竜之介動物病院と聞いて、「どこかで聞いたことがあるな~」と思う方もいるのではないでしょうか。

德田先生は、2016年に起きた熊本地震の際に、いち早くペットも避難できる場所を作ろうと、ご自身の動物病院を開放したことで知られています。

被災の経験をもとに、環境省が作成している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」の改訂にも携わられたり、ペットの災害に関する著書も出版されています。

イヌじまい・ネコじまい

「ペットといつまで暮らせるだろうか」
「どのような生活支援ができるだろうか」
私自身も獣医師として、一人の飼い主として考えることがあります。
きっとペットと暮らしている人ならば、皆さん同じなのではないでしょうか。
【いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~】では『イヌじまい・ネコじまい』という言葉がキーワードとして出てきます。

飼い主が高齢や病気になった時、ペットの暮らしを考え、準備しておくこと。

飼い主が自分の年齢を考慮して、ペットの飼育をやめる決断をすること。

いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~
『しまう』ということについて、現在一緒に暮らしているペットに対しての備え、これ以上ペット暮らさないという決断、という2つの視点から考える必要があるということがわかります。
高齢の方はもちろんですが、このことについてはすべての飼い主が考えるべき問題ではないでしょうか。
私自身も、今飼っている年齢の猫が長生きしてくれたら60歳近い年齢になります。
それを考えると、このコが最後のペットのなるかもしれないな、でもそれも寂しいかな、ハムスターのような寿命の短い動物だったら大丈夫かな、などと家族で話をしています。

『しまう』ためのポイントは?

ペットと最期まで幸せに暮らすために何か手を打つ必要は感じてはいるけれど、一体何をしたらよいのか不安は募る一方で、対策は進まないということはありませんか。

この本では、『しまう』ために考えたいこととして、6つのテーマが扱われています。

1 わたしの健康、ペットの健康
2 世話とお金の心配
3 介護の不安
4 ペットを看取る不安
5 新しいペットを迎える不安
6 自分が先立つ不安

いくつになってもこのコといっしょ ~イヌじまい ネコじまい~
それぞれのテーマに対し、竜之介動物病院で起こった高齢者とペットにまつわるエピソードと、対策、提案、アドバイスが書かれています。
自分の健康、ペットの健康、介護、看取り、お金。
どれもペットと暮らしている限りは、切っても切れない話題ですね。
アンケートやデータの情報も取り混ぜながらわかりやすく解説されているので、漠然とした不安、モヤモヤな問題を解決するためのヒントを得られるのではないでしょうか。

まとめ

高齢者とペットの暮らしについては社会問題になっていますが、まだまだ公共のサポート体制は整っておらず、飼い主自身が前もって準備しておくことが大切です。

 

自分自身が飼っている方だけではなく、身内や親しい知り合いにペットを飼っている人がいるならば、『イヌじまい・ネコじまい』は他人ごとではない問題ではないでしょうか。

 

今既に『しまう』ことに備えなくてはならない方だけではなく、まだまだ関係ないと思っている人も一度読んでみることをお勧めいたします。

德田先生の災害本に興味がある方は、こちらをどうぞ。
犬バージョン、猫バージョンが出版されています。



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