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猫のSOSを見逃さないための本【猫の病気のサインがわかる図鑑】

ルーニー
今回は【猫の病気のサインがわかる図鑑】を紹介するよ


ポポ
『病気のサイン』っていうコンセプトがおもしろいわね

「様子がおかしいけど、動物病院に連れて行ったほうがいいかな?」

「どれくらい様子を見たらいいのだろう?」

 

愛猫の体調が思わしくないときに、このように迷ったり、悩んだりしたことはありませんか?

 

猫は不調や痛みを隠して、じっと耐える動物です。

そのため、まだ大丈夫だろうと様子を見ているうちに症状が悪化したり、最悪の場合には手遅れというケースも…。

 

そんな猫たち特有のSOSサイン(症状)を発見することをコンセプトにした本が登場しました。

早速どんな本なのか、見ていきましょう!

こんな方におすすめ
  • 猫と暮らしているすべての人!!

監修者はどんな人?

監修は、獣医師の服部 幸先生。

獣医師界では知らない人はいないであろう、超有名な猫のスペシャリストです。

東京都江東区に開業した東京猫医療センターは、「キャット・フレンドリー・クリニック」のゴールドレベルに認定されています。

今回は監修ですが、他にもご自身で執筆された本や監修本も多数あります。

ポイント① 気をつけたい症状、ポイントを網羅

【猫の病気のサインがわかる図鑑】は全5章で構成されています。

それぞれの章の内容は、以下のとおりです。

●1章 体の状態・行動

●2章 おしっこ

●3章 吐く・ウンチ

●4章 目・鼻・耳・口

●5章 皮膚・毛

 

本の大きさは12.8 x 1.1 x 18.8 cm。

やや大きめの漫画本や単行本サイズ、159ページとコンパクトでありながら、全体を通して読んでみると、猫との暮らしで気になるトラブルはほぼ載っています

 

獣医師として、猫の一飼い主として、「これよりほかに載せるものはあるだろうか?」と悩んだくらいです。

 

図鑑と銘打つだけあってカラーの写真やイラストが豊富で、言葉だけの説明よりも俄然わかりやすい。

 

また、症状や病気に関連する項目についてもページ数が本文中に記載されているので、巻末の索引からページを探してという手間もなく、とっても使いやすいです。

ポイント② 痒いところに手が届く解説

この本で私が感心したのは、似たような名前、症状についての比較解説が載っているところです。

 

一例を挙げると、このようなものの解説があります。

●胸水、肺水腫

●尿路、尿管、尿道

●不適切な排泄行動、スプレー行動

●吐出、嘔吐

 

どの項目も、お互いが似たような感じでわからないですよね?

 

獣医師の立場で申し上げますと、似たような名前・症状の違いをわかりやすく説明するのはなかなかにスキルがいるものです。

思ったように飼い主さんに伝わらず、自分の解説能力の低さが悲しくなるときもあります。

 

一方、飼い主さんからしてみると、似たようなものの違いを口でぺらぺらと説明をされても、そんなすぐには理解できないし、イメージができないというのもよくわかります。

 

そんなときに役に立つであろうと確信させてくれるのが、【猫の病気のサインがわかる図鑑】でちょいちょい挟まれる整理解説コーナー。

図や表を使っているので、スッキリ、端的に理解できること間違いなし。

 

動物病院で説明を受けたときによくわからないことがあっても、家に帰ってから解説を読めば、「あ~、先生はこういうことが言いたかったのね」と納得できると思います。

「そうそう、ココの違いがよくわからないのよね」というのがバッチリ抑えられています。

 

気になるところをあらかじめ読んで予習をしておけば、獣医師の話を理解する手助けになることでしょう。

ポイント③ 緊急受診すべき症状がわかる

「病院に行ったほうがいいのか」、「何日くらい様子を見たらいいのか」と悩んだことはありませんか?

私は身内からたまに相談されるのですが、受診の目安というのは難しいですよね。

 

ちょっと異変があるたびに毎回病院に連れて行くわけにもいかない。

でも、病気の前兆は気がついてあげないといけないし、ましてや命に即係わるような緊急性の高いものは絶対に見逃すことはできません。

 

【猫の病気のサインがわかる図鑑】では、緊急性が高く、すぐに受診すべきかどうかの判断基準が書いてあります

動物病院に行くかどうか悩んだら、まずはこの本を開いて確認をしてみてください。

悩める飼い主さんのよき相談相手になってくれるはずです。

ポイント④ 獣医師が知りたい情報を記載

【猫の病気のサインがわかる図鑑】を読んでいて、「これはいい!」と膝を打ちたくなったのが、獣医師が知りたい情報の例が載っていること。

 

動物病院で診察をする際、必ずしも猫が問題の症状を見せるとは限りません。

その場合、診断のカギを握るのが飼い主さんからの情報です。

飼い主さんからの正確な情報があればあるほど、獣医師は正しい診断を早く下すことができます。

 

でも、そうはいっても飼い主さんからすると、何が必要な情報で、何がいらない情報なのかはわからないですよね。

そんなときに役立つのが、この獣医師が知りたい情報の例なんです。

 

すべての症状について載っているわけではないのが残念ですが、情報の例を何度も見ていると、載っていない症状の場合でもどのようなことを伝えたらよいのかが段々とわかってくると思います。

家の外に出るとすっかり猫をかぶってしまう猫たちを助けるには、飼い主さんの情報が本当に肝なのです。
ぜひこの獣医師が知りたい情報の例を活用していただきたいです!

注意点

コンパクトな本に情報満載ゆえに仕方がないのですが、全体的に字が小さめです。

字が小さいのは読みづらいという方は、Kindle版(電子書籍)を使うというのも手です。

ただ、Kindle版は最初から順番に読むのにはいいのですが、関連ページをあっち、こっちと読むことを考えると、使いやすさは通常の紙版のほうに軍配が上がると思います。

 

また、【猫の病気のサインがわかる図鑑】はサインに特化した本のため、病気の詳しい説明はありません。

病気についてより知りたいという場合には、他の本をあたる必要があります。

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まとめ

いかがだったでしょうか?

 

【猫の病気のサインがわかる図鑑】の表紙カバーのそで部分には、このような文言が書かれています。

愛猫の「つらい」に
いち早く気づいて
なんとかしてあげたい
あなたのお守りに

いざというときに心強い助けになるという意味で、まさに『お守り』という表現がピッタリな本です。

表紙のイラストもとっても可愛いですし、しまい込まずに、本を飾るくらい勢いでいつでも読めるようにするのがおすすめです。

 

ネットで情報発信している身ではありますが、猫にトラブルがあったとき、ネット上で情報を漁るのではなく、まずこの本を読んでいただきたいです!

 

少しお値段は張るかもしれませんが、お守りという意味も兼ねて、猫を飼うご家庭はぜひ手元に置いてほしいと熱く思う1冊です。


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