健康の基本は毎日の食事。
大切な愛犬のために食事を手作りにしてあげたいけれど、そんな余裕はない…。
こんな飼い主さんでも取り組みやすい、電子レンジを活用した手作りごはんの本が、今回ご紹介する【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】です。
一体どんな本なのか、見ていきましょう!
- 手作りごはんにチャレンジしてみたい
- 食事作りに時間をかけてあげられない
- 電子レンジで作れる犬用ごはんに興味がある
目次
電子レンジで簡単!犬の健康ごはん(マイナビ出版)
おすすめポイント① 忙しい人でも取り組みやすいレンチン仕様
健康のことを考えると市販のフードよりも手作りごはんを食べさせてあげたいけれど、そんな時間も手間もかけていられない…。
このような方、意外と多いのではないでしょうか?
そんなお悩みを持つ方でも「挑戦してみようかな」と思えるのが、今回ご紹介している【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】。
出汁をとる工程を以外は、電子レンジだけで調理を済ませているのが大きなポイントです。
具材を刻んで、あとはレンチンするだけならば、忙しいときでも取り組んでみたくなりますよね。
さらに「毎食ずつは作ってはいられない」という方のための冷凍保存術もバッチリ記載。
食材の保存法に加え、調理済みのごはんの保存法も形態別で説明されています。
どれも写真付きで解説してあるので、初めての方でもわかりやすくなっています。
とても便利なレンチン調理ではありますが、どうしても電子レンジごとのムラやクセはありますので、本に記載されている加熱時間では不十分または多すぎることがあるかと思います。
まずは本の記載の通りに加熱をして、不足していた、やりすぎたというのは各ご家庭で判断し、調節していくことが必要でしょう。
おすすめポイント② 初心者でも取り組みやすい導入
手作りごはんに初めて取り組む人が最初に悩むのは、何をどれくらいあげればいいのかがわからないということではないでしょうか。
慣れてきてしまえば「大体これくらいでOK」となってくるのですが、やはり始めはしっかりと目安が欲しいですよね。
【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】では、初心者さんが躓きがちな
・ごはんの量と回数
・食材の種類と割合
・体重別の換算指数
・ライフステージ別の換算指数
・市販のフードから手作りごはんへの切り替え方
がしっかりと説明されています。
特にP.10の『手作りごはん移行プログラム表』は個人的にわかりやすくていいなと思いました。
食事療法専門の獣医師でない場合には飼い主さんから相談されたときに「1か月ぐらいかけて少しずつフードから手作りごはんに切り替えていってくださいね」なんて説明しがちなのですが、この『少しずつ』というのが案外曲者なんですよね。
愛犬の健康を真面目に考える飼い主さんからすると、曖昧な表現で戸惑ってしまうことも少なくないようなのですが、この『手作りごはん移行プログラム表』があれば、切り替えを始めてからどれくらいの日数で、どのような割合であげればいいのかがわかるので安心できるのではないでしょうか。
このページには移行期間中に起こりがちなトラブルについての説明も小~さな字で載っていますので、よくよく読んでくださいね。
また、このページに『移行期間中にアレルギーを見つける』と記載されていますが、複数の食材を使っているとどれが原因かわからなくなってしまうので、手作り食を始めたばかりの頃は使った食材と愛犬の体調に関して記録しておくと原因追及に役立つのでおススメです!
手作り食には賛否両論がありますし、すべての犬にとって万能なレシピなどがあるわけではなく、試行錯誤の連続だと思います。
我が家のコが健康で過ごせる食材や食事量、調理法を把握していくために、手作り食を始めたらレシピにで使った食材とともに、便や尿の状態、体重、その他体調で気になったことをメモしておきましょう。
一点私が気になったのは、P.8の『ごはんの量と回数』のところです。
「1日の食事の量は「犬の帽子」に入る量を目安にしましょう。」という記載がある一方で、その下の部分には「犬の目の上にまで深く「帽子」を被せたとき、その中に入る量が1食分の食事量の目安」という文章があります。
「犬の帽子」量が1日分なのか、1食分のどちらなのかがパッと読むとわかりづらい表現だなと個人的に思ってしまいました。
この「犬の帽子」の説明は手作り食界で使われている目安ですが、頭の鉢(頭蓋骨の容量)と胃の大きさが大体同じくらいということから説明に用いられているようです。
一般的には、この「犬の帽子」ぐらいの量を1食分とし、1日2回あげるというのが基本量とされています。
ただし、スポーツをハードにしているようなコであればこの量では足りないでしょうし、臨機応変に考えないといけないですね。
また、ちょっと注意したいのが、シニアや成長期のコについては食事の量。
この【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】のメニューは1日2食の成犬の1食量で分量が掲載されています。
シニアや成長期の場合は食事回数が成犬とは異なりますので、P.30でまずライフステージ別換算指数と体重別換算指数を使って1食分の必要量を計算して、それらの数字に2をかけて1日の量を出し、さらに食事回数の数字で割って1食当たりの適切な量を求めるという手間が必要になります。
(私の解釈がまちがっていなければですが…)
本の中ではこの部分の説明がわかりづらいのですが、栄養失調や栄養過多にならないためにもしっかりと本を読んでまずは計算をしたいところです。
おすすめポイント③ レシピがとにかく美味しそう!
何といっても、この【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】のごはん、とっても美味しそうなんです!
写真を見ただけだととてもワンちゃん用のごはんだとは思えないような、カラフルで目にも美味しいお料理が並んでいます。
たとえ味は一緒だとしても、レシピ本の写真はキレイなほうがなんとなく作る気になったりするのは私だけでしょうか?
ただし、この見目麗しさはあくまでも人間目線のものですから、注意書きのとおり、実際にあげる際にはよく混ぜてくださいね!
また、メニューの中にはパスタやそうめんなどの小麦粉が使われているレシピがいくつか見られます。
小麦アレルギー改善のために手作りごはんにしようかなと考えている方からすると『使えないレシピ』になってしまうかと思いますが、始めは小麦が使われていないレシピからチャレンジをして、手作りになれてきたらパスタや麺の部分をごはんに代えるなどして応用するとよいでしょう。
まとめ
【電子レンジで簡単!犬の健康ごはん】は、手作りごはんに興味はある、でも時間と手間はかけてあげられないという飼い主さんのためのレシピ本です。
ご興味のある方はぜひお手に取ってみてくださいね。