今すぐ愛犬を抱きしめたくなる20のエピソード【犬が伝えたかったこと】

キャシー
今回は【犬が伝えたかったこと】をご紹介します


パル
僕たち犬は話ができないけど、伝えたいことはたくさんあるんだ!

 

 

 

ごはん、散歩、昼寝、そしてまたごはん。

 

犬との生活は毎日同じことの繰り返しです。

 

忙しい日々の生活では、毎日の当たり前のことが退屈だったり、煩わしくなる時もあります。

 

しかし、その何気ない犬との日々がいかに愛しいものかと感じさせてくれる一冊の本があります。

 

それが、今回ご紹介する【犬が伝えたかったこと】です。

こんな方におすすめ
  • 犬と暮らしが当たり前だと感じている
  • かつて犬と過ごした楽しい日々が忘れられない
  • とにかく犬が好き

目次

犬が伝えたかったこと( サンクチュアリ出版

編者はドッグカウンセラーの第一人者

編者の三浦健太さんは、日本におけるドッグカウンセラーの第一人者といわれている方です。

ドッグライフカウンセラーとして全国各地を飛び回り、精力的にイベントやセミナー、教室を開催されています。

20のひとと犬のエピソード

【犬が伝えたかったこと】は、ひとと犬が紡ぎ出す20のエピソードからなる短編物語集です。

一つの章が、三浦さんの解説コメント+エピソードという構成になっています。
エピソードはそれぞれよくまとまっていて、すっきりとした文体なのでさらっと読めるのですが、光景が思い浮かぶような瑞々しさに溢れています。
三浦さんによる専門家視点による解説を読んでからエピソードを読むと、犬の気持ち、ひとの気持ちをより理解できるので、感動が深まります。

「いつか」ではなく、「今すぐ」に

どの話も素敵ですが、私が獣医師として特に共感したのは『STORY13:ピート 最愛の犬との別れ』。
タイトルからも分かるように、ペットの看取り、ペットロスについて描かれた物語です。
解説で、三浦さんはこのように綴っています。

ペットロスで苦しむ人には一定の傾向があります。

それは「もっと~してあげればよかった」「なぜ~してあげなかったのだろう」といった後悔を口にする方が多いということです。

(中略)

やってあげられたのに、やってあげられなかった、という後悔はなんでも、犬の死後に私たちを苦しめます。

犬に対する愛情の深さよりも、むしろ、犬に対する後悔の多さが、ペットロスの重さと比例するのではないでしょうか。

犬が伝えたかったこと
私もこれまで老犬の診療、看取りに携わり、看取りをした方から話を聞く機会が幾度となくありました。
犬との別れは辛いことです。
後悔が一つもないということはないと思います。
しかし、私が相談・支援させていただいた飼い主さんはこのようにおっしゃいます。
「やれることはやってあげたから」
すっきりというと語弊があるかもしれませんが、寂しさ、辛さはあるものの、納得しているような表情をされる方が多いのです。
それは、三浦さんが書かれているように「やってあげられたのに、やってあげられなかった、という後悔」が少ないためかもしれません。
ペットロスに陥らないために、三浦さんのアドバイスは続きます。

犬の寿命は短いです。

飼い主はいずれ飼い犬の死を迎えます。

10歳を過ぎれば、いつ別れることになっても不思議ではありません。

そして、ペットロスは本当に苦しいものです。

飼い犬を失ったあとに、犬と過ごした素敵な思い出だけを残したい。

そのためには、日頃から「いま愛犬に対してできることは、すべて、いますぐにやる」という覚悟と行動が必要です。

そしてその姿勢こそが、やがて自分を救うことにつながるのです。

犬が伝えたかったこと
キーワードは、「すべて」、「いますぐ」、「覚悟」、「行動」
犬との当たり前の暮らしは当たり前ではなく、いつ失われてもおかしくはないのです。
愛犬のためにも、自分のためにも、「やってあげたいことはいますぐ実行」したいですね。

ほっこりイラストが素敵

優しく、切ない物語を引き立てているのが、イラストレーター・すずきみほさんによる愛らしい絵。

巻頭と巻末に描かれた淡い色合いのカラーイラスト。
エピソードに添えられる、クレヨンで描いたような線が柔らかなモノクロのイラスト。
どの犬たちも表情、姿が愛らしく、見ているだけでほっこりとした気持ちになります。

まとめ

ひとと犬との絆を描いた20のエピソードからなる【犬が伝えたかったこと】。

どの話から読んでも、犬を大切にしたくなる気持ちが湧き出てくることでしょう。

 

犬と暮らしている人に手に取っていただきたい、やさしい気持ちになれる本です。

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