犬の体の不思議がよくわかる!【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】

キャシー
今回は、【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】を紹介します


パル
人気の本がリニューアルしたんだね
「解剖学」と聞くと、専門的で動物関係の仕事をしている人にしか関係ないものだと思っていませんか?
いえいえ、ペットの健康を守り楽しく暮らすためには、飼い主が動物の体について知っておくことはとても大切で、専門家任せではいけません。
ただ、そうはいっても解剖学の勉強はハードルが高いのも事実です。
そこでおすすめしたいのが、今回ご紹介する【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】。
解剖の基礎から、いつも感じている犬の体の不思議まで幅広く答えてくれる、犬の解剖学が学べる一般向けの本です。

こんな方におすすめ
  • 犬の体について勉強したい
  • 人間と犬の体の違いに興味がある

目次

楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版( 学窓社 )

獣医解剖学の大家

著者は、佐々木文彦さん。

獣医師でありながら医学博士となり、そして大阪府立大学名誉教授でもあられるすごい先生です。

長年にわたり、ひとと動物の解剖学研究に努められてきました。

私が学生時代に使っていた解剖学関係の教科書の著者一覧のなかには、必ずというほど佐々木先生の名前が入っていたものです。

 

そのような獣医解剖学界の大家である佐々木先生が、愛犬家や小学生~高校生向けに書かれたのが、今回ご紹介する【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】なのです。

おすすめポイント① 身近な視点からの疑問に答えてくれる

獣医学生のころにお世話になった解剖学の教科書で記憶に残っているのは、骨や筋肉の絵と字がビッシリの説明。

とにかく暗記だらけで、苦行科目という印象です。

 

ですが、この【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】は同じ解剖学なのかと目も疑うような、身近で楽しい話題にあふれているのです。

 

「そうそう、こういうことが知りたかったの」と膝を打ちたくなるような、犬と暮らしていると出てくる犬の体の疑問に迫る内容となっています。

 

教科書を開くと3分で眠たくなってしまう私ですが、この本は犬の体にまつわる不思議が次々と明かされるので、飽きずに読み進めることができました。

 

個人的に興味深かったのは、「雄犬が片足を高く上げて❝おしっこ❞するわけ」。

雄犬が足をあげることに何の疑問も持っていなかったのですが、そこにも解剖学的な理由があったなんて!

本に書かれている先生の説明に従って実際に足をあげてみたら、本当に足が高く上がってビックリしてしまいました。

 

このように、興味と学問がつながると、俄然勉強は面白くなりますね。

おすすめポイント② イラストがかわいい

解剖と聞くと、「体の生々しい写真や絵があっったりして、自分にはムリ!」と思う方もいるかもしれません。

しかし、そのような人でも大丈夫なのが、【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】。

 

いわゆるリアルな写真やイラストは一切ございませんので、ご安心ください。

「あれ、本当に解剖の勉強の本?」と思うようなユーモラスなイラストばかりです。

少しいびつでユニークな絵は、お勉強の本なのに見ているとホッコリした気持ちになります。

 

しかし、そんなイラストも、要点はビシッとおさえてあるのがすごいところです。

おすすめポイント③ 専門用語をあえて使っている

「専門用語を使っているが、どこがいいの?」と疑問に思う方も多いと思います。
専門用語など、聞きなれないよくわからないものが出てくると、ついつい避けたくなるのが人間というものですよね。
ところが、著者の佐々木先生は本のなかでこのように述べておられます。

読者のみなさんは、専門的な言葉や用語を敬遠するかもしれません。しかし専門用語は、犬を扱う雑誌を読むときに便利ですので、必要と思うものは使いました。とりあえず慣れるまでは気にせず読んでください。

楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版
確かに、昨今、飼い主さん向けに犬の病気などに関する本がたくさん出版されていますが、内容を見ると専門用語が使われていることがよくあります。
しかし、本を読んでもそのベースとなる知識が不足していては、理解がなかなか進みません。
【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】は、獣医学生が学ぶような超マニアックな専門用語は出てきませんが、本や動物病院の説明で出てくるようなレベルの単語は使われています。
知らない単語を見るだけで脳が拒否をして、寝たくなる気持ちもよ~くわかります。
が、その気持ちに負けずに頑張って読み進めてください。
やがて少しずつでも知識を吸収すると、本を読むときはもちろん、動物病院で話を聞くときにも圧倒的に理解がしやすくなります。
「習うより慣れよ」という先人の言葉もあります。
一見難しく見える専門用語にも少しずつ慣れていきましょう!

「ぼくとチョビの体のちがい」はシリーズになってます

「ぼくとチョビ」は実は2冊あります。
2冊揃えると、犬の解剖学的なことをほとんど網羅することができます。
【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】は、赤い字のタイトルとイラストが目印です。


全部で12章で、内容は以下の通りです。
 ・S T E P 1 体
 ・S T E P 2 頭
 ・S T E P 3 骨
 ・S T E P 4 脊柱
 ・S T E P 5 耳
 ・S T E P 6 目
 ・S T E P 7 筋肉
 ・S T E P 8 皮膚
 ・S T E P 9 雄の生殖器
 ・S T E P10 雌の生殖器
 ・S T E P 11 消化器
 ・S T E P 12 歯
続編にあたる【楽しい解剖学 続・ぼくとチョビの体のちがい 第2版】は、青い字のタイトルとイラストになっています。


内容は以下の通りです。
全部で7章で、改訂にともない発生学が追加されました。
 ・S T E P 1 呼吸器
 ・S T E P 2 循環器系
 ・S T E P 3 泌尿器
 ・S T E P 4 神経
 ・S T E P 5 内分泌
 ・S T E P 6 細胞
 ・S T E P 7 発生

まとめ

いかかだったでしょうか?
犬の体について、やさしく楽しく学べる【楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版】。
興味がある内容が載っているほうから読んでみるもよし。
基礎となる1冊目のほうから読むもよし。

愛犬家の方はもちろん、獣医師や動物看護師を目指す学生さん、トリマーさんなどの勉強にも役立つ本だと思います。

ご興味のある方は一度手に取ってみてくださいね。

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