無理をしないためのアドバイスが満載!シニア犬介護の定番本【老犬生活完全ガイド】

キャシー
今回は【老犬生活完全ガイド】をご紹介します


パル
僕たち犬も、飼い主さんもゆとりをもった介護生活ってどんな感じかな?

 

犬の寿命が大きく伸び、かわいい愛犬と一緒に過ごす時間が増えたことは喜ばしいことです。

その一方で、犬もシニアと呼ばれる高齢で過ごす時間が長くなり、飼い主さんもそれに合わせたケアや介護をする必要が出てきています。

しかし、いざ実践してみると想像以上に体力的、経済的に大変だったりするもの。

そのようなときに手に取っていただきたいのが、今回ご紹介する【老犬生活完全ガイド】です。

シニア期に入ったばかりのご家庭から介護生活まっただ中のご家庭まで、シニア犬・老犬と暮らしている飼い主さんにおすすめの一冊です。
こんな方におすすめ
  • シニア犬を無理をしない介護の方法を学びたい
  • シニア犬の生活をよりよくするための工夫を知りたい
  • そろそろペットがシニアになろうとしているが、これから先が不安だ

目次

老犬生活完全ガイド( 高橋書店 )

著者はペットの老齢医療の草分け的獣医師

【老犬生活完全ガイド】の著者は、獣医師の若山正之さん。

千葉県佐倉市にある「若山動物病院」の院長で、雑誌やテレビなどにもたびたび取り上げられる有名先生です。

 

現在ではペットの高齢化にともなう問題に対して多くの獣医師が取り組んでいますが、そのなかでも若山先生は一早く取り組んでおられたエキスパート的存在。

私が獣医師になりたての20年近く前には、すでに取り組んでいらっしゃいました。

 

現在もペットが健康でより長生きできるよう、高齢動物へのケアや治療にも積極的にアプローチされています。

早期発見から介護まで幅広く

【老犬生活完全ガイド】は、6章から構成されています。

第1章 老化のサインをキャッチせよ!

第2章 かん違いの老犬生活が犬を早く寝たきりにさせる!

第3章 ムリしない!「手抜き介護」でいこう!

第4章 ボケたときのお世話どうしたらいい?

第5章 老犬を元気にするハッピー・マジック

第6章 早く気づいて ひどくさせない老犬の病気

老犬生活完全ガイド

第1章 老化のサインをキャッチせよ!

「第1章 老化のサインをキャッチせよ!」は、シニア期に起こる変化を早期に気づくための章です。

老いにともなう体の変化や不調をいち早く発見するためのポイントを教えてくれます。

ボディ、行動、排泄物の3つの視点から、老化のサインをチェックできるようになっています。

第2章 かん違いの老犬生活が犬を早く寝たきりにさせる!

「第2章 かん違いの老犬生活が犬を早く寝たきりにさせる!」は、生活習慣やケアについての章です。

よかれと思ってやってしまいがちな間違った生活は、犬の老化を早めてしまうことにもなりかねません。

本当にシニア犬のためになるライフスタイルとはなにかとは考える章になっていますので、ぜひしっかりと読んでいただければと思います。

 

内容は、以下のとおりです。

・筋力キープ
・刺激
・健康ごはん
・快適な住まい
・ボディケア
散歩の仕方や、食事の見直し、住環境の整え方、日常の体のケアの方法などがそれぞれ説明されています。

第3章 ムリしない!「手抜き介護」でいこう!

「第3章 ムリしない!「手抜き介護」でいこう!」は、いよいよ介護になったときの対処・ケアについて説明がされている章です。

内容は、ご覧のとおり。
・歩行の介護
・排せつの介護
・食事の介護
・入浴の介護
・床ずれの介護

それぞれの項目は、さらに犬の介護レベルに応じて対処法が説明されています。

「文章+写真」という構成になっていますが、写真は小さめで少しわかりづらいところもあるので、しっかりと文章を読むことが必要です。

 

あると便利なグッズやその使い方、立てなくなった犬に必須のウォーキングベルトの作り方などはとても参考になりますね。

 

それから、この章の冒頭には、介護への心構えとして、頑張りすぎないことの大切さやコツが書かれています。

私も高齢動物のケアで飼い主さんのお宅に伺うことがありますが、皆さん一生懸命にお世話をされているので感心すると同時に心配になることがあります。

 

飼い主さんが頑張りすぎるあまりに疲れ果ててしまうと、結局はペットにも悪い影響が出てしまうもの。

負担になりすぎずいいペースで介護ができるように、具体的な介護の説明を読む前に、この前置きの部分をゆっくりと読んでいただければなと思います。

第4章 ボケたときのお世話どうしたらいい?

「第4章 ボケたときのお世話どうしたらいい?」は、犬の認知症についての章です。

認知症診断のチェック表、予防、認知症による問題行動の解決ヒントが載っています。

第5章 老犬を元気にするハッピー・マジック

「老犬を元気にするハッピー・マジック」は、シニア犬との生活のなかで飼い主も楽しめるようなアイディアを紹介する章です。

 

このようなことが紹介されています。

・シャドーイング
・アロマテラピー
・手作りおやつ
・手作り愛犬グッズ
どれもおうちのなかで、愛犬の様子を見ながら楽しめるものばかりですので、息抜きにチャレンジしてみるのも楽しそうですね。

第6章 早く気づいて ひどくさせない老犬の病気

「早く気づいて ひどくさせない老犬の病気」は、シニア期になったら注意したい病気がテーマの章です。

犬種別のかかりやすい病気のチェック表、老犬がかかりやすい病気についての説明があります。
【老犬生活完全ガイド】のいいところは、病気の説明とともに、病気の発見ポイントが書かれていることです。
各病気ごとに「こんなサインがあったら注意!」というコーナーで、飼い主が見てわかる病気の兆候についてリストアップされています。
このようにわかりやすい病気の発見ポイントが示してあると、早期発見、早期受診の助けになるのでいいですね。
とても小さいスペースですが、大事なところですのでぜひ目を通していただきたいと思います。

ムリしない、オーダーメイド介護がテーマ

【老犬生活完全ガイド】は飼い主向けのシニア犬介護の本の先駆けで、2006年に発売されました。
これまでたくさんの犬の介護の本を読んできましたが、絶版にならず現在も販売されている本は数えるほどしかありません。
そのような状況のなか、【老犬生活完全ガイド】がいまだに売れ続けているのは、若山先生の「介護はムリしないで」というメッセージと、それを前提にした介護の提案がたくさんの飼い主さんに必要とされているからだと思います。
老犬の介護で現在、悩んでいる。
これからシニア期を迎える犬のためになにかをどうしたらよいか不安を抱えている。
そのようなときに、きっとこの本は支えになってくれるのではないでしょうか。

まとめ

【老犬生活完全ガイド】は飼い主がゆとりをもち、犬も健康に長く生きられるようにアドバイスがつまったシニア犬介護の本です。
現在介護に取り組んでいる飼い主さんはもちろんのこと、これからシニア期を迎えるご家庭の方にも一度目を通していただきたい本です。
愛犬家の方はもちろん、獣医師や動物看護師を目指す学生さん、トリマーさんなどの勉強にも役立つ【犬もよろこぶシニア犬生活】。
ご興味のある方は一度手に取ってみてくださいね。

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