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パル

今回は『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』を紹介するよ

 

キャシー
終末期のケアに力を入れている獣医師が書いた本です

 

犬や猫と暮らす飼い主が避けて通れないもの――それは「ペットとの別れ」です。

 

現代は動物医療が発展し、ペットが長生きするようになった一方で、終末期に関する飼い主の悩みも増えています。

 

今回は、そんなペットの終末期を迎える飼い主さんに向けて書かれた書籍、『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』をご紹介します。

こんな方におすすめ
  • 愛犬や愛猫がシニア期に入った方
  • ペットを亡くした経験がある方
  • ペットを飼っているすべての方!

著者はどんな人?

著者の獣医師シワ男( 本名:藤原光宏 )先生は、埼玉県新座市で動物病院を開業されている、ベテラン獣医師です。

 

獣医師として30年以上臨床にあたる中で西洋医学の限界を感じ、東洋医学やホモトキシコロジー、オゾン療法なども治療に取り入れた統合医療を行っています。

 

近年は、ペットの終末期医療や緩和ケアに関する情報をSNSで積極的に発信し、人気を集めています。

どんな本?

うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』は、全部で5章から構成されています。

 

その5章のタイトルは、次のとおりです。

  1. 急に元気がなくなっちゃった、どうしよう
    ~病気と健康管理の話
  2. 治療するお金がない、どうしよう
    ~治療やお金の話
  3. 全然ごはん食べなくなっちゃった、どうしよう
    ~看病や介護の話
  4. 明日死んじゃうかもしれない、どうしよう
    ~看取りの話
  5. 死んじゃった、どうしよう
    ~死後の話

うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』は、具体的な治療法やノウハウが書かれた教科書的な本ではありません。

 

では、どんな内容なのかというと、犬や猫がシニア期になったときに飼い主さんがよく悩むような問題に対する、獣医師からのアドバイスや考えという感じでしょうか。

 

ざっくばらんな口調で書かれているので、まるで実際に先生と会って話を聞いているような感じで気楽に読み進められます。( 結構砕けた表現があるので、好き好みはあると思いますが… )

 

扱われているテーマは、病気や健康管理、治療、介護や介護、そして旅立ちの日まで、シニア期には避けて通れない話題が網羅されています。

読んで感じたこと

読後にまず私が感じたのは、ペットを飼っている人、ペットとの別れを経験した人は読んでみてほしいということ。

 

ざっくばらんな語り口調で、時には攻めた表現( ちょっと下品? )もあったりしますが、それだけに“本音”が伝わります。

 

獣医師という動物医療の専門家が書く本としては型破りではあるけれど、動物との別れが迫りつつある人、経験したことがある人の心の整理にきっと役立つと思うのです。

 

一般的な動物病院でも取り扱われるようになってきた漢方やサプリメントのみならず、CBDオイル、フラワーレメディー、オゾン療法、波動にホモトキシコロジーとちょっと変わった医療の話も出てくるため、「怪しい」「胡散臭い」と感じる飼い主さんもいるかもしれません。

 

私自身は代替医療に関心はあるものの、すべてに精通しているわけではないですし、「これって、効果はあるのかな?」と疑問を感じている治療法ももちろんあります。

 

でも、その点を差し引いても、シワ男先生の言葉には獣医師としても、一飼い主としても納得できる部分が多いですし、動物と飼い主への愛情を感じます。

 

読んでいて、「わかる、わかる」と首がもげそうになるくらい同意したくなる部分も多々ありました。

 

飼い主さんが望むのであればやってあげたいけれど、動物自身のためになるのか獣医師として悩んでみたり…。飼い主としては気持ちは痛いほどわかるし…。

 

と、特に、“終末期の医療”に関する葛藤については、激しく同意しました。

 

獣医師としての私の経験からしても、終末期には無理な治療をしないほうが動物は安らかに旅立てる印象で、この点に関してはシワ男先生に全面的に賛成です。

 

以前、高齢犬の介護をお手伝いしていたとき、旅立ちが近くなった時点であえて皮下点滴をやめ、枯れるような状態にしてもらったのですが、「眠るように逝きました」と飼い主さんから感謝されたこともあります。

 

西洋医学がどんどん発展し、最期まで病気や死と戦うのが良しとされる医療常識のなか、『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』で語られている内容は同業者の獣医師からは無責任、商売敵と批判される可能性もあり、勇気のある発言だと思います。

 

ただその一方で、ヒトの医療では過度の治療や延命を希望しない人が増えつつあり、ターミナルケアの在り方が少しずつ見直されてきています。

 

シワ男先生がおっしゃる通り、犬や猫の終末期医療はまだまだ黎明期であり、正解も不正解もない世界ですが、私たち飼い主は愛するペットをいつか必ず見送らなくてはならず、終末期医療と向き合わなくてはいけない時が来ます。

 

ペットと暮らしている人ならば避けては通れず、つらい経験ですが、そのような時、『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』はきっと、あなたを助け、励ましてくれると思います。

 

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まとめ

いかがだったでしょうか?

ペットと暮らしていると、病気や医療、お金、介護に看取り…と避けては通れないことがたくさんあり、悩むこともあるかと思います。

 

そのような時、『うちのワンコが、ニャンコが、死んじゃったらどうしよう』を手に取ってみてはいかがでしょうか?

 

きっとあなたの心の指針と支えになってくれることでしょう。

 

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