一級建築士でもあるペットシッターが教える暮らしのアイディアやコツがいっぱい!【猫と住まいの解剖図鑑】

ルーニー
今回は【猫と住まいの解剖図鑑】を紹介するよ


ポポ
暮らしの環境って大事だから、しっかり勉強したいわ
外飼い、半外飼いが当たり前の時代を経て、「完全室内飼育」が推奨される現代。
しかし、外で生活してきた習性をもつ猫達を家に迎え入れると、想像もしていなかったようなトラブルが起こります。
「こんなはずではなかったのに…」
「こんな時、どうしたらいいのだろう?」
猫との暮らしで起こる問題の解決に役立つのが、今回ご紹介する【猫と住まいの解剖図鑑】です。
こんな方におすすめ
  • 猫との暮らしを始めてみたい
  • 猫と生活していて問題があり、解決のヒントを知りたい
  • より人も猫も幸せになれる暮らしを知りたい

目次

猫と住まいの解剖図鑑(エクスナレッジ)

一級建築士で猫シッター

著者は一級建築士として猫との住まいを設計するかたわら猫シッターとしても活躍されている、いしまるあきこさん。

現在は、猫との暮らしをさらに追求すべく、猫も住める住宅の提供にも携わっていらっしゃいます。

数多くの家庭を訪問する中で見えてきた猫との暮らし方のコツ、トラブルの原因や解決法をまとめたのが、この【猫と住まいの解剖図鑑】です。

 

監修は、哺乳動物学者で著者も多数の今泉忠明さんが行っています。

猫との幸せな暮らし10カ条

猫が幸せな暮らしとはどのようなものでしょうか?
ごはんが満足に食べられること
あたたかい寝床があること
好奇心を満たす遊びができること…
いしまるさんは人も猫もお互いに尊重し、幸せな暮らしを理想とし、そのために意識したいこととして「猫との幸せな暮らし10カ条」を掲げています。

その1 猫も人も無理をしない
その2 猫専用グッズにこだわらない
その3 猫毛対策で、猫とずっと一緒
その4 ごはんにはメリハリをつける
その5 猫トイレは妥協しない
その6 喜ぶ刺激で日々の充実を
その7 猫の能力をあなどらない
その8 家のなかの温度に気を付ける
その9 多頭飼育は3匹までがベター
その10 猫と社会をつなげる

猫と住まいの解剖図鑑
何気ないようでつまづきがちなことが的確に押さえられていて、素晴らしい10カ条だと個人的に感じました。
特に、「その10 猫と社会をつなげる」というのは多くの猫飼いさんの課題ではないでしょうか。
私自身、診察で猫と触れ合う中で重要性をひしひしと感じています。
犬の場合は日々散歩に行くので、否が応でも他の犬や知らない人という社会に触れ合う機会があります。
しかし、猫の場合は飼い主が意識しないとそのようなチャンスはありません。
社会(知らない人、知らない猫、知らない環境)に対して抵抗が強く、パニックになって暴れたり、動けなくなったり、食欲がなくなったりするようでは、猫にとって幸せな生き方とはいいづらいでしょう。
普段から猫と社会をつなぐことができるように配慮、訓練することは、飼い主にとって大事な役割であると思います。

ルーニー
これはオレも課題だな・・・

建築家視点の暮らしのコツ

【猫と住まいの解剖図鑑】の特徴は何といっても一級建築士という視点からの暮らしのアイディア、コツが豊富なことです。
図鑑というだけあってイラスト、写真が多く使われているので、イメージがつかみやすく、建築に詳しくなくても理解できます。
何となく置いてしまっているトイレや爪とぎ、キャットタワーの配置
猫がのびのびと動き回るための家具の並べ方
爪とぎに強い壁の素材
猫の毛と床や壁の色の相性…
建築士ならではの注目点が興味深いです。
猫飼いさんなら憧れてしまうキャットウォークやキャットステップ、脱走防止柵などについても奥行、高さ、形、配置のポイント、必要な道具や材料など詳しく書かれています。
DIYの心得がある方ならば作れるのだと思いますが、私のような全く知識がない者には残念ながらややハードルが高く感じました。
ただ、自分でDIYをすることはできなくても代替品でのアイディアになるので面白く読めます。
猫のために家のリフォームを検討している方は、着工する前に一読するときっといいヒントがもらえるでしょう。

まとめ

病気や予防、しつけという獣医療目線ではなく、「暮らし」「住まい」という視点からの切り口が新しい【猫と住まいの解剖図鑑】。
猫との生活に困っている人はもちろんのこと、より楽しみたいという人にもおすすめな一冊です。
所々に登場するいしまるさんのご自宅兼仕事場はとても素敵で、実際に拝見したくなってしまいました。

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