ルーニー
今回は【ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版】を紹介するよ
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ポポ
ペットロス、ひと事じゃないわ…
ペットと暮らしている人ならば避けて通ることのできない、ペットとの別れ。
いつか必ずやってくるとは心のどこかでわかっているものの、その時がくるとやはり悲しみは深く、自分の心が思うようにならず辛いものです。
ひとから投げかけられる何気ない言葉に傷ついたり。
自分ばっかりが悲しんでおかしいのではないかと悩んだり。
ときには周りに腹が立ったり。
…と、ペットを失った後の悩みは人それぞれで、唯一の解決法があるわけではありません。
そのようなペットの別れに心を痛めている方や、身近にそのような方がいてどうしたらよいのか悩んでいる方にご紹介したいのが、【ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版】です。
こんな方におすすめ
- 現在、ペットロスで悩んでいる
- 家族、友人などがペットロスになっているが、どう対応したらいいかわからない
- ペットロスがどういうものかを知りたい
ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版(双葉社)
ペットのためのお坊さん
著者の横田晴正さんは僧侶です。
ご実家がもともとお寺というわけではなく、大学卒業後にペット用品販売、広告代理店での仕事を経て、27歳で出家されました。
人のお坊さんとして曹洞宗長福寺の檀務をする傍ら、『ペット霊園ソウルメイト』の住職、ペットのお坊さんとして葬儀・火葬・供養・パラカウンセリングを行っています。
日々のお勤めのほか、ペットロスに関する講演や執筆活動を精力的に行っておられる異色のお坊さんなのです。
絶版からのリニューアル
【ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室】は、以前別の出版社から発行されていました。
が、その出版社が倒産したために残念ながら絶版に…。
しかし、再出版を待ち望む多くの声を受け、双葉社からリニューアル出版となったのが今回ご紹介している【ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版】です。
ペットロスの基礎からお悩みまで
この本は、第5章から構成されています。
第1章 わたしとペットのかかわり
第2章 ペットロスのについて
第3章 それぞれのペットロス
第4章 ペットを喪ったあなたへ
第5章 ペットの供養Q&A
ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版
第1章 わたしとペットのかかわり
「第1章 わたしとペットのかかわり」では、横田さんがペットのためのお坊さんを目指した経緯についてです。
不思議な縁に導かれ、現在のペットの供養をする僧侶となるまでのいきさつが描かれています。
第2章 ペットロスのについて
「第2章 ペットロスのについて」は、ペットロスに関する知識についてです。
●そもそもペットロスとはどういうものなのか
●なぜペットロスは起こるのか
●ペットロスになったときに、心身はどのようになるのか
このようなことが説明されています。
一般的なペットロスの本に比べると、横田さんがお坊さんであるがゆえに仏教的、スピリチュアル的な解釈・説明が多めです。
しかし、日本人が昔から自然と身につけているような宗教観のため、むしろすっと話が入ってくるのではないでしょうか。
第3章 それぞれのペットロス
「第3章 それぞれのペットロス」は、ペットの年齢、別れ方、家族構成の違いなどにより便宜的に分けて、ペットロスをいろいろな観点から明らかにすることを目的にした章です。
横田さんも書いておられるように、個々の事例は特殊なものではなく、どの事例にも似たような想いを抱くのは自然なことです。
しかし、特に自分が経験した事例に関してはより共感し、横田さんの言葉に慰められることでしょう。
また、この章はペットロスの人が自分自身の癒しを得るだけではなく、自分が経験したことのないペットとの別れ方をした人の気持ちや状況を理解する手助けにもなるのではないでしょうか。
第4章 ペットを喪ったあなたへ
「第4章 ペットを喪ったあなたへ」は、ペットが亡くなった後に訪れる後悔や懺悔の気持ちなどにどう向き合えばいいかが綴られています。
理性的に割り切れない気持ちの部分に横田さんが優しく、ある意味厳しく問いかけます。
現在ペットロスに陥っているわけではない私ですが、この読んでいると過去のペット達との別れが思い出され、涙がとめどもなくあふれると同時に、心がスッと澄み渡るような感覚になりました。
第5章 ペットの供養Q&A
ペットが亡くなった後の供養は迷うことが多いもの。
そのような供養に関する疑問にズバッと答えるのが、「第5章 ペットの供養Q&A」です。
供養はデリケートな問題ですし、なかなか知り合いには相談しづらく、かといってお寺に相談するのがいいのか、ペット霊園に相談するのがいいのかとモヤモヤとしてしまうことばかりです。
きっとこの章を読めば、供養についての悩みが減ることでしょう。
供養は宗教面が強いのでいろいろご意見はあるかと思うのですが、供養についての気持ちが軽くなるだけではなく、自分が知らなかったような悩みについての勉強にもなりました。
まるで対話をしているように心が和らぐ本
横田さんご自身も動物が好きであり、そして動物との別れのつらさも経験されています。
その個人としての動物への想いをベースに、僧侶としてたくさんのペットを見送ったり、飼い主さんの相談を受けた経験、ペットロスに関する知識がこの本に詰まっています。
横田さんから語られる言葉はどれも優しく、まるで傍でお話をして下さっているかのように心に染み渡ります。
ペットとの別れを経験した人ならば、きっとその温かい励ましに心が和らぐことでしょう。
その優しい言葉にホッとするのか、励まされるのか、許された気持ちになるのか。
汚い話で恐縮ですが、読んでうちに涙と洟が出てきてしまい、本を閉じるということを私は何度も繰り返しました。
今ペットロスで悩んでいる方はもちろんのこと、その周りの方、過去にペットと別れた経験のある方ならば、きっと横田さんのお話が心に響くのではないでしょうか。
もしお読みになる際は、誰もいない一人静かな場所で、ゆっくりと文章をかみしめながらをおすすめします。
まとめ
ペットのお坊さんが優しく語りかけてくれる、【ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版】。
そのタイトルの通り、まさにカウンセリングをしてもらったかのように癒しが得られる一冊です。
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