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歴史に詳しくなくても楽しめる【狛犬さんぽ】

今回ご紹介するのは、【狛犬さんぽ】です

歴史、神社仏閣に疎い私ですが、歴史的建築物で動物モチーフのものがあるとちょっと興味を惹かれて、ついつい見入ってしまいます。
中でも神社に佇む狛犬は、荘厳な雰囲気を醸し出しながらも身近に触れ合える存在。
知らなかったのですが、どうやら近年は狛犬を愛でることが密かな流行になっているのだとか。
そんな狛犬を愛してやまない人、興味を持った人に向けて作られたのが、今回ご紹介する【狛犬さんぽ】です。
こんな方におすすめ
  • 狛犬に興味があるけれど、愛で方がわからない
  • とにかく狛犬が好き
  • 趣味の散歩を更に楽しくしたい

狛犬さんぽ( グラフィック社

家族が歴史好きなので歴史の本が家にあり、たまにその中身を見ることがあるのですが、あまりの興味の持てなさに無言でパタンと閉じることがしばしばあります。
大体そのような本はこういう感じ。
・話がマニアック
・字がいっぱい
・写真、イラストがモノクロ、少ない
こんな歴史関連本偏差値の低い私でも楽しく読めたのが、【狛犬さんぽ】。

挫折する歴史本とはまさに真逆の仕上がりとなっています。

まったくの初心者さんでも安心

基本の基から解説

『そもそも狛犬って何?』というレベルから本がスタートします。

歴史、分類、楽しみ方、見所、注意点など、まったくの素人が一から勉強するのにピッタリ。

 

監修は民俗学者の川野明正さんがされているので専門的な内容でありながら、著者のミノシマタカコさんが親しみやすい文章で仕上げているので、堅苦しい雰囲気はありません。

 

 

興味深かったのは狛犬の起源が、古代メソポタミア文明で霊獣として祀られていたライオンやヒョウなどのネコ科の猛獣だったこと。

 

ネコが回りまわってイヌになるとは、何とも面白いです。

オールカラーで写真、イラストがたっぷり

写真とイラストがたっぷり、贅沢なオールカラー。
個性豊かな狛犬をたっぷり楽しむことができます。
写真が大きく取り上げられていて、文章の量は控えめな印象です。
『蘊蓄はさておき、まずは狛犬さんを純粋に楽しんでほしい』という雰囲気とハードルの低さにホッとします。
私の場合は、ページをめくるとまず飛び込んでくる写真を堪能した後にゆっくりと文章を読むというスタイルで、途中投げ出すことなく完読できました。

個性豊かな狛犬がいっぱい

狛犬といえば、獅子舞の獅子のようなイメージ。

 

この歳になるまで、ずっとそのようなものだとばかり思っていました。

 

それが何ということでしょう。こんなにも狛犬というジャンルに幅広さがあるなんて!

 

 

本の中では、ゆるかわ系、癒し系、不思議ちゃん、親子タイプなどに分類されて紹介されていますが、どのページを開いても驚きの狛犬たちが勢ぞろい。

 

あまりの個性豊かさぶりについ突っ込んでしまいそうな狛犬さんのオンパレードです。

 

 

各狛犬さんの紹介は見開きページで収まるように構成され、狛犬さんがいる神社の住所、見所、寄り道ポイント、豆知識もバッチリ掲載。
とても見やすく、便利な仕上がりになっています。
余談ですが、私のお気に入りは、鳥取県の鷲峯神社の狛犬さん。
狛犬は獅子が一般なのだそうですが、鷲峯神社の場合は正真正銘の犬なんだとか。
小型犬の狆がモデルだということですが、立派な石造姿は実家にいたバーニーズマウンテンドッグのパルが彷彿とされ、なんだか私には親しみやすい感じがしました。

パル
え、ボクが狛犬!?
東京都文京区の牛天神北野神社の『乳のみ子ども狛犬』も好きですね。

前足の感じがたまらなくキュートであります!

まとめ

【狛犬さんぽ】は狛犬の基本から始まり、たっぷりとその可愛らしさ、奥深さまでを堪能できる一冊です。
著者のミノシマタカコさんが巻頭文の中で、『深~い狛犬沼にて、みなさんがハマってくれるのをワクワクとお待ちしております』と記されていますが、本当に狛犬は奥が深く、知れば知るほどはまってしまいそう。
本に紹介されている狛犬さん詣でに憧れつつ、まずは地元の神社まで散歩して狛犬さんを愛でるところから始めてみたいと思います。

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